江戸時代の
 時間 
忍びいろは
時代小説
にほんごを
まなぼ
 

(上・下)
池波正太郎著
あらすじ  甲賀忍びの於蝶は、叔父の新田小兵衛と共に越後の上杉家のために忍び働きををすることになった。男の姿になった於蝶は、名前も”蝶丸”と名のり、上杉謙信の小姓として側近く仕え、上杉家のために命がけの忍び働きをする。川中島の合戦を見届け6年後、もともと観音寺様こと六角義堅のために働く杉谷の忍は、六角の下で一族全滅を覚悟で、甲賀の意志を貫くき信長を打つために動き出す。信長・浅井の侍女として忍び働きをしながら於蝶は杉谷忍の命がけの忍び働きの期をうかがうのであった。
そして、杉谷忍の命がけの忍び働きの時、姫川の合戦が始まった。
感想

 火の国の城で丹波大介と共に甲賀忍者の心意気を貫いて加藤清正の下で働いた、「杉谷のお婆」こと於蝶の若い頃のお話でござる。情が深く忍び仕事の為ばかりでなく男を抱く、情の深い於蝶であるがため、抱かれた男達は於蝶のため、命がけで動いてくれるのであった。死ぬ者もいたし、たくましい男と成長したものもいる。拙者も抱かれてみたかった(笑)
 唯一心底惚れていた頭領の弟の杉谷膳寿坊とだけ結ばれることなく膳寿坊は信長の手に落ちる・・・以後於蝶が、信長の命を狙い続ける理由の一つでもある。それはまた、「蝶の戦記」の次の作品「忍びの風」でも触れることでござろう。
 この小説でも、失いつつある甲賀忍者(武士)の心意気を貫き通すために、損を承知の上で苦労の多い道を選ぶ、頭領杉谷信正とそれに従う杉谷の忍達、その姿は上杉謙信や浅井長政にもオーバーラップしてゆく、そして味方してゆくのでござる。そしてそれが忍が誕生してからと言うもの、損得で動かず信ずる者(者)のために働いてきた忍の真なる姿なのでござる。
 忍者を忍術や妖術、常人でない動き等の表現で表すのでなく諜報・護衛・武術?などのプロとして表現しているところがまた、この池波小説の特徴でござる。それにしても、「ねずみのおばば」こと70歳を超えた女忍びの伊佐木が怖い(笑)
が、後年の於蝶を思い浮かばせる・・・

 
 
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