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忍びの科学
 忍びの科学
 1.精神分析学

忍者の人間生活においての心理研究は驚くほど精細でござった。
人間が個人として、あるいは集団として生活をしてゆくときの、
心理的な緊張や気の緩みを巧みに捕えていたのである。
必ず忍び入ることのできる八カ条
1.「祝言の明け夜のこと」
 人間の一生のうちで、盛儀(盛大な儀式)の花は、やはり婚礼でござる。
新郎新婦に仲人(最近は必要視されておらぬが・・)それに親族・友人知人が
相集うて、古今東西はたまた国々、地方によって形式は違えど酒が入る事に 間違いはないのでござる。
 特に忍者が活躍した時代は終夜高唱乱舞して新夫婦の前途を祝福したのである。
その夜明けときたら、足の踏みどころもなく、酔いつぶれ、疲れ果てて、前後不覚の
高いびきで泥酔状態じゃろう。
 忍び入るにはおあつらえ向きの環境でござる。
2.「病後の夜」
 家の者(特に主人)が重体でやれ医者よ薬よと徹夜で看病して、ようやく回復の
目処がついて、病人のみならず看病で疲れた家族も、ぐっすり寝込んでしまったとき。
3.「遊興の夜」
 めでためでたでと、収穫の祝いやちょっとしたお祝いに祭り等の酒の宴がはてた
夜半。
 ただし、新茶の頃は見合わすべしとある。
なぜなら五六月は新茶の出盛りで、おいしいのでついつい飲み過ぎて寝付かれぬ
からである。
4.「普請労役の夜」
 昼間の普請(建築作業)や力仕事の為に身体が疲労した夜。
5.「悲嘆後の二三日」
 一家に不幸があって、一門一統悲嘆にかきくれ、野辺の送りで通夜その他で心身ともに
疲れきって、一段落してホッと一息ついた悲嘆後の二三日。
6.「燐家に変事があった翌夜」
 近所で火事や喧嘩その他変事があってゴタゴタした睡眠不足の翌夜。

八か条と言うものの、拙者の手元にある資料では六つしか出ておらん(;^_^A なにはともあれ、情けないというか、痛み入るほど用心深いのであるが
人情の機微にふれていて興味深いのでござる。
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